シーズーでは「ディフェンス」をテーマに展示中ですが、近々展示する予定の生き物を少し紹介します。ニセクロスジギンポという魚です。この魚、実はホンソメワケベラという魚の真似をすることで身を守っています。ホンソメワケベラは、他の魚の体を掃除してあげることで有名な魚で、大きな魚もホンソメワケベラを食べることはありません。そんな関係をちゃっかり利用したのがこのニセクロスジギンポです。ホンソメワケベラに成りすまして見を守り、掃除をしてもらおうと寄ってきた他の魚のヒレやウロコをかじりとって食べてしまいます。身を守ると同時に餌まで手に入れてしまうなんて、魚の世界でも「芸は身を助ける」ですね。（松山）
＊写真：ホンソメワケベラ〔上〕、ニセクロスジギンポ〔下〕